【2022年手帳会議】人生は短い、だから充実できる
いまを生きる
「あたかも一万年も生きるかのように行動するな。生きているうちに、許されている間に、善き人たれ。」
マルクス・アウレーリウス (『自省録』神谷美恵子訳, 岩波文庫 )
「死を忘れるな」というラテン語の警句であるメメント・モリ、「”いまこの瞬間”に集中する」ことを指すマインドフルネス。
最近よく聞く考え方の中でも、私は上記のマルクス・アウレリウスの言葉が一番心に残っている。
手帳によるメメント・モリ実践
来年の手帳用に、無印良品の「上質紙バーチカルスケジュール帳・2021年12月始まり (A5・白・マンスリー・ウィークリ―) 」を購入した。
シンプルで記入スペースが大きい、バーチカルタイプの手帳*。
(*バーチカルタイプの手帳は、見開きで1週間の予定を時間軸に沿って管理することのできるフォーマットのもの)
この手帳こそが、「いまこの瞬間を最善を尽くして生きる」事につながるのではないか。
今回はそんなテーマについて、来年の手帳会議の模様と合わせて紹介していく。
2022年の手帳会議
ここ数年はバレットジャーナルのヘビーユーザーであった私は、来年の手帳を、バレットジャーナルと無印良品のバーチカル手帳の二刀流で行くことを決めた。
元々、CITTA手帳の考案者である青木千草さんの『未来を予約する手帳術』で紹介されていた、自分がやりたいことと重要な予定を手帳に先に記入する、というアイデアを自分のバレットジャーナルにも取り入れたいと考えていた。
でも、月次・週次の目標設定と振り返り、日々の記録を書いているバレットジャーナルにウィークリーで時間軸のあるページを追加するような時間は取れないとも感じた。
(今までは1日1ページで時間軸を記入する、というほぼ日手帳のような使い方をしていた。)
そこでバーチカル手帳を別で購入し、ウィークリーのタイムスケジュールのデザインという機能のみを、バレットジャーナルから分離させよう、と考えた。
ロフトで色々なバーチカル手帳を見て回ったが、結果、無印良品のバーチカル手帳を選んだ。
(やることは 下:バレットジャーナルに記入、何をいつどんな順番でやるかを 上:バーチカル手帳を見ながら決めていく、というような役割分担)
余談だが、毎日1ページ、バレットジャーナルに書く内容を考える際には以下の本を参考にしている。
どちらも名著of名著なので、読む人が増えるととても嬉しい。
無印良品のバーチカル手帳を選んだ理由
考えるべきことだけに集中できるシンプルさ
無印製品の素晴らしいところは何よりもこのシンプルさ!
月、日にち、曜日、祝日等の必要最低限の要素のみが、薄いインクでモノクロに印字されている。
余計な装飾がないからこそ、考えることだけに集中できることのインパクトは計り知れない。
フリクションのような薄めのペンでもはっきり見えるのに、裏写りはまったくないというのもこのシンプルさを引き立てる。
(再掲)
1時間あたりの書き込むスペースの広さ
時間軸が8-22時までしかない*代わりに、1行あたりの幅が広く、頑張れば1時間の行の中に30分単位で文字を書くことができる。
(*時間軸の行に加え、上に2行、下に8行分のフリースペースがあるため、6時~翌日5時までをこの手帳で記録することも可能)
他のバーチカル手帳では、1時間あたりの行幅が狭かったり、フリースペースが多すぎたりしたため、私にはこの手帳がぴったりだった。
この手帳には、バーチカルのウィークリーページに加えて、上記のようなマンスリーページもある。
今回はバーチカルな時間管理の用途のみを想定していたから、マンスリーページは使っていない。
習慣トラッカーやプチ家計簿等に使っても良いかもしれないと、使い道を考えているところだ。
バーチカル手帳を取り入れた効果
毎日は短いという気づき
何よりも大切なことで、仕事等のやるべきこととやりたいことをブロックしていくことで、1日の時間は本当に短い、ということに気づかされた。
これは、無印の手帳が8-22時までの欄しかないからこそ、自分の活動可能時間が毎日16時間しかない、と視覚的に実感することができた。
だからこそ充実できる
時間が長く感じるというのは、二種類あると思っている。
一つは退屈すぎて時間の経過が長く感じるとき。
そしてもう一つは時間という価値を最大限活用できるとき。
「バレットジャーナルでやることを決めて、バーチカル手帳でそれらを時間軸の中に落としていく」という手帳術でも、後者の時間を生み出し、メメント・モリに生きていくためのメソッドだと思う。
アインシュタインの特殊相対性理論を噛み砕いてみると、静止している状態では、動いている状態と比べて時間が速く進む、という。
物理学の観点でも、やることを見つけてたくさん動いているほうが、ゆっくりと (相対的に) 長い時間を生きられる。
そういう意味でもメメント・モリで最善を尽くして生きることは長い時間を生きる有効なアプローチだな、と。
視覚化された活動時間における時間管理の具体例
例えば、1日の活動時間の16時間のうち、平日の時間の内訳を考えると次のようになる。
・仕事に出勤する (8時間)
・出かける準備 (1時間)
・往復の移動 (1時間)
・ご飯+家事 (2時間)
・お風呂+スキンケア (1時間)
このスケジュールだとその他使える時間は3時間。
しかもまとまった3時間ではなく、上記の出来事のスキマ隙間の合計で3時間ということになる。
そうなってくると、「10分のスキマ時間でこのタスクを終えちゃおう!」とか、「今日は予定が詰まっているから、勉強時間は移動中の電車の中で確保しよう」とか、時間の使い方に関するアイデアがたくさん湧いてくるようになった。
こういう風に一日のやることが増えると、時間も充実度も増えてハッピーになる。
休憩時間もある程度必要だが、その日のうちにやりたいことと自分のスケジュールを眺めていると、時間の少なさを再確認し、無限にスマホをいじるということも減った。
また、時間軸に沿って1週間のうちに使える時間が可視化されているからこそ、以前よりタスクの優先順位付けをする必要性を実感し、バレットジャーナルに書き連ねたタスクのうち、必要なものから取り組めるようになった。
まとめ
上記で紹介した使い方は、他のバーチカル手帳でもGoogleカレンダーでも同じことをできるだろう。
実際デジタル上で使うほうがしっくり来る人がいるかもしれない。
でも、紙に書いているときのほうが自分の思考が広く深くなっている気がするので、私は紙の手帳を選んでいる。
とはいえ、机の上で2冊の手帳を広げるとスペースが狭い、毎回そのスペースを確保する手間がかかる、持ち歩くのがかさばる等のデメリットもあったりする。
それでも、毎日の充実度が増してより濃密な時間を過ごすために、紙の手帳で日々をデザインすることのインパクトは計り知れない。
この記事を読んだ人はぜひ騙されたと思って、まずはバーチカル手帳を使うところから始めてみてほしい。
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